2021年12月21日火曜日

つまんない

■ 百人一首は、一応、その人の代表作だ。
■ 一人で1首しか取り上げていない。
■ 仮に、それ一首しか知られていないにしても、藤原定家はつまらん歌を取り上げるはずはない。
■ 他に歌人がいないわけでもないので、他の人の歌でもいいはずだ。
■ それは私が選者だとしても同様だ。
  • 百人一首 70番 良暹法師   さみしさに ・・・・・・・
■ 家を出てそこいらを見渡したら、という歌ではないのは明らかだ。
■ そんな「いつもと同じ」秋の夕暮れを歌にするはずはないし、
■ だいたい、夕暮れにしか外に出なかったのか。
■ 彼の孤独感は何によるのか。
■ また孤独感はなぜ癒されなかったのか。
■ まあ、そんな彼の心理を定家は読み取ったから、代表作として取り上げたのだ。
  • さみしさに やどをたちいで ながむれば いづくもおなじ あきのゆふぐれ
  • つまんない うめだのまちに でてみたが どこもおなじで みたされなくて  遊水
  • つまんない うめだのまちに でてみたが どこもおなじで ほしいものなく
■ わざわざ行ったけど、期待外れだった。
■ 満たされない心、それは昔も今も同じで、人により多少の違いがあるだけだ。
 
日本語英語、google 翻訳

 

 

つまんない 
うめだの街へ 
行ってみたが、
どこもおなじで 
満たされなくて

 

It's boring
To the city of Umeda
I went there,
Everywhere is the same
Not satisfied

 ■ つまんない、と、さみしさ、とは違う。
■ 寂しさは孤独感で人に会いたいという感じだ。
■ 「つまんなさ」はそれもあるが、欲しいものがない場合などもある。
■ いずれにして、彼は単にうちの外に出ただけでなく、
■ 帰宅したのは「夕暮れ」時、だった。
■ だから、往復を考えれば、ある程度の距離だったはずだ。
■ 期待外れで満たされなかったけれど、納得もしただろう。
■ 俺ばかりではない、と。
■ 人間、生きていれば付きまとう孤独感。
■ 定家は、いわばそういう、共感できる人生観を詠んだ歌だとしてとりあげたのだろう。