■ 百人一首で一番馬鹿にされている歌は、「むべ山風を 嵐といふらむ」だ。
■ しかし、私は、そうは思わない。
■ しかし、私は、そうは思わない。
■ むしろ、ほめてやりたい。
- 小野篁
- 文屋康秀
- 藤原公任
■ 文屋康秀は、藤原公任を、知らなかったが、小野篁を知っていたのではないか。
■ 私は、和漢朗詠集で知ったけれど、文屋康秀は、野相公集で知ったのではないか。
吹くからに 秋の草木の しほるれば むべ山風を 嵐といふらむ 文屋康秀
- 物色自堪傷客意 宜將愁字作秋心 和漢朗詠集 224
吹くからに 秋の草木の しほるれば むべ山風を 嵐といふらむ 文屋康秀
■ 発想は同じだ。
■ 文屋康秀は「むべ」「宜」を使っている。
■ 小野篁の漢詩を和歌にした人もいるので、知られていたと考えられる。
ことごとにかなしかりけりむべしこそ秋の心をうれへといひけれ 藤原季通朝臣 千載和歌集
■ このような、言葉遊びとは別に、「嵐」と言う文字は、日本では「あらし」の意味として用いているが、宋之問の詩にあるように「煙嵐」は日本語的な嵐、荒々しい風ではない。
■ 靄のような状態だ。
■ 漢詩では翠嵐などと使い、緑の山の空気・雰囲気をいう。
■ 靄のような状態だ。
■ 漢詩では翠嵐などと使い、緑の山の空気・雰囲気をいう。
■ 白川静の辞書で調べるとよい。
■ 要するに、文屋康秀が「嵐」と言う文字の意味を新しく定義した、ということだ、と考え、評価したい。
千人万首 これを、よく参照している。