橋本遊水・ことのは: 「ロングバケーション」関連、俳句遊び、と プレイバック 2026-01-15 追記
橋本遊水・ことのは: playback のつづき
■ 主人公は、ハードボイルド的な探偵、フィリップ・マーロウ。
■ 小説の筋は、仕事をする男の話で、25章に書かれている「しっかりしてなかったら、生きていられない。やさしくなれなかたら、生きている資格がない」という言葉の前半にあたり、後半の部分は、話の筋には関係なく、発生した私的な出来事にあたる。
■ 「忘れられない」出来事は4年前に書かれた本にあり、「もう会うこともあるまい」ということだから、題名は「THE LONG GOODBYE」だった。作者は、ハードボイルド的な探偵で終わらせたくなかったので、ほんとうは、彼も「結婚」を望んでいた。その時は、「うまくゆくとは思えなった。」けれど、もう一度、最後の28章で、女から長距離電話がかかって来る「結婚して」という同じ場面、即ち、「PLAYBACK」を用意し「夢」をかなえることにした。
■ ・・・
しっかりしてなかったら、生きていられない。やさしくなれなかたら、生きている資格がない
■ 作り物だが、現実社会における、探偵稼業という仕事の物語の中に、いわば作者の人生観、価値観を盛り込んだ、ということかな。
■ ごく単純化していえば、「力」と「愛」、「愛」の方が大切だ。
-----------------------------------------
■ 2026-02-17
■ 「訳者の清水俊二は、「プレイ・バックという題名の意味もよくわからない」と書いているので、分からない人が正しく?訳しているかどうか、原文に当たらないと、というコトにもなるが、レイモンド・チャンドラーの作品を研究しようというコトではない。
■ 作品が生まれたアメリカの歴史や社会背景など、今となっては、知ったところで、自分のためになるとも思えない。自分の今いる社会の方が重要だ。
■ しかし、人間とは何か、と考えるとき、いわば普遍性としてとらえるとき、「題名の意味もよくわからない」というコトでは何とも情けない。
■ 当時、「ハードボイルド」という言葉とともにとらえられていたのではないかと思われるが、ただのハードボイルドならば、ミッキイー・スピレインのマイク・ハマーの方が痛快だ。
■ ハ-ドボイルドは、堅いゆで卵のことで、外見通りの意識や精神で、崩れない、ごつく容赦ないコトだが、レイモンド・チャンドラーは、そんな固ゆで卵でも切り割ってみれば中には春の菜の花のような黄色の「幸せ色」もあるんだよ、その「幸せ」を守って行動する、金のためにやるんではない、他人に動かされるのではない。いわば、ゆで卵の高潔な「白」のように己の信条に従って行動するのが「男らしい」という価値観なのだろう。■ そんなことで、その気持ち、「やさしさ」の重要性を「結婚」という「夢」として書いたのではないか。