2022年2月14日月曜日

人の名と 面影偲ぶ カルタ取り 有馬稲子を 忘れやはする

■ 百人一首すべての歌について書こうとは思っていない。
■ 適当に興味のある歌を拾っている。
■ 以前、野鳥撮影で
■ 稲川公園に行ったとき、近くに和歌が書いてあったのを思い出した。
■ 石碑だったかもしれない。
■ ついでながら、稲川公園では、ヤツガシラが越冬したとき、ハチジョウツグミも撮り、そばの川ではシロハラクイナも撮った。
■ マミジロキビタキは行ったけれど、撮れなかった。
■ 少し北の、農業公園では、ギンムクドリやオオアカハラも撮ったことがある。
■ この辺りは野鳥の立ち寄る自然環境があるようだ。
■ さて、・・・
  • しなが鳥猪名野を来れば有間山夕霧立ちぬ宿りはなくて  万葉集
■ この万葉集の歌だっただろうか。
■ しなが鳥はカイツブリの異名。
■ なぜ、猪名野の前に来るのか、ちょっと、疑問だ。
■ カイツブリは池とかに多いので笹原とどう関係するのか、と思う。
■ それで万葉集原文を確かめた。
  • [歌番号] 07/1140
  • [題詞] 攝津作
  • [原文] 志長鳥 居名野乎来者 有間山 夕霧立 宿者無<而> [一本云 猪名乃浦廻乎 榜来者]
  • [訓読] しなが鳥猪名野を来れば有馬山夕霧立ちぬ宿りはなくて [一本云 猪名の浦みを漕ぎ来れば]
  • [仮名] しながどり ゐなのをくれば ありまやま ゆふぎりたちぬ やどりはなくて [ゐなのうらみを こぎくれば]
■ 「しなが鳥」を枕詞とするならば、意味的には「一本云」の方が正しく、
■ 単なる枕詞ではなく、いわば、実況を詠んでいる。
■ 枕詞は、例えば「あおによし」のように、いつ誰が見ても「あおによし」と感じることができるようなモノで、
■ カイツブリのようにいつでも見られるとは限らないものは枕詞とはいえない。
  • しなが鳥 猪名の浦みを漕ぎ来れば夕霧立ちぬ宿りはなくて
■ さて今回は万葉集の歌ではなく、百人一首の歌だ。
  • 有馬山ゐなの笹原風ふけばいでそよ人を忘れやはする  大弐三位
■ 百人一首の猪名の笹原と有馬山の関係は何か、と気になる。
■ 六甲おろしということでは距離と方角が合わないような気もする。
■ 大弐三位の歌の「有馬山」は「否」と関係があると捉えた方がいいのかもしれない。
  • 人の名と 面影偲ぶ カルタ取り 有馬稲子を 忘れやはする   遊水
■ 日本経済新聞・私の履歴書に書かれた市川崑の卑怯な・人間性も記憶に残る。