■ 「根っこのないものは弱いですよ」という評は、塚本邦雄については当てはまらないように思う。
■ 根っこがなければ、彼には「新撰・小倉百人一首」も「秀吟百趣」も書けなかっただろう。詩歌に対する思いが彼にこれらを書かせた。
■ 「秀吟百趣」を読んでいると、現代に近づくにつれ、生活環境が複雑になっているように感じられる。また風景写真のような対象がなくなっているのか、とも。掛詞などからも離れ、自分の歌を客観視しなくなっているのかもしれない。
■ 題詠や歌合せをしなくなったからだろう。いわば、勝手気ままというコトか。
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■ たまたま、「真っ赤な真実」を読んだものだから、言葉について「日本人とは」の歌が頭に浮かんだ。
■ 「真っ赤な真実」では、少女時代のアーニャについて、・・・
嘘をつくときのアーニャは、丸い目を見開いて真っ直ぐ相手を見つめることに気付いた。
■ そして、次の文章で終わっている。
「でも、ルーマニアは、あなたが育った国でしょう」「そういう狭い民族主義が、世界を不幸にするもとなのよ」丸い栗色の瞳をさらに大きく見開いて真っ直ぐ私の目を見つめるアーニャは、誠実そのものという風情だった。
■ ・・・なるほど。
■ 米原真理にとって、「言葉」とは何だったのか。
■ まあ、いいか。