■ 昔の頁を見ていて、こんなのもあったのに気付いた。
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■ だからどうだ、ということではない。
周防内侍が、かくれどもかひなき物はもろともにみすの葵の枯葉なりけりと詠めるも、・・・枕草子にも、「来しかた恋しき物、枯れたる葵」と書けるこそ、いみじくなつかしう思ひ寄りたれ。・・・
すぎにしかた恋しきもの、枯れたる葵。・・・
おそらく、兼好はよほど「枕草子」のこの段に触発されたのだろう。時空を隔てた、一対の男女による、限りなく美しい二重奏、・・・などと書いている。
「僕はこうして古典に遊んでいる」まえがき・・・枕草子はよく知られているが、最初から最後まで読み通した人は案外少ないかもしれない。かなりの量だ。十七文字の俳句形式にすると覚えやすいので、逆にこれらの句が枕草子を再読するきっかけになったらいいと思う。
10 いおりの四季11 山居の生活
一期のたのしみはうたたねの枕の上にきはまり生涯の望みはをりをりの美景にのこれり
第八二段
第八四段
藤原公任 草の庵を 誰か訪ねむ
蔵人挙直 九重の 花の都を おきながら
amazon で予約できる「君はまっすぐ僕の目を」
百人一首を書いてみて知ったのは、一つ一つの歌を切りはなして味わうわけにはいかないということだった。和歌の季節やつながり方に、綿密な注意が行き届いているのはいうまでもないが、それぞれ人間関係と、その人々の逸話や歴史にも、深く心を用いていおり、一篇の物語を読むような心地がした。今まで多くの百人一首が作られた中で、鎌倉時代の小倉百人一首だけが生きながらえた所以は、そういう所にあると思う。
先に記した和泉式部の評でも、後に述べる清少納言についても、彼女の言葉は毒をふくんでいる。若い女房達には甘い紫式部も、ほぼ同時代の二人には辛辣で、それだけ相手を意識していたともいえよう。
大納言公任清少納言和泉式部大弐三位赤染衛門紫式部小式部内待権中納言定頼
「二二六段 賀茂へまゐる道に」
田植うとて、女のあたらしき折敷のやうなるものを笠に着て、いとおほく立ちて歌をうたふ、折れ伏すやうに、また、なにごとするとも見えで、うしろざまにゆく、いかなるにかあらむ。
■ 苗を植えながら後ろにさがってゆくのが何か分からなかった。
世の中いとさわがしき年、とほき人のもとに、萩の青き下葉の黄ばみたるに書きつけて、六月ばかりに
こまやかに みそひともじに うたいたる そのみこころを てほんとなして 遊水
いにしえの 古式ゆかしき 儀式あり はさみの音の みみにのこりて 遊水
日の本に ひとみなひとし 筆とりて 思いのままの うたを詠むかな 遊水
■ 阿倍仲麻呂の歌は百人一首では、7番目にある。
■ 小野篁の歌は、11番だ。
■ なぜ離れているのか。
■ というのも、万葉秀歌では、6番と7番に続けてある。
■ この方が分かりやすい。
59番 藤原公任60番 清少納言
かの時に 我がとらざりし 分去れの 片への道は いづこ行きけむ 美智子 // 瀬音わかれみち むこうのみちは どんなあき 遊水
清少納言 山の井、然しも、浅き例に、成り始めけむ。
訳 ・・・ 「山の井」は、歌に「浅くも」という言葉続きで詠まれるのは、どうしてそんな喩えになってしまったんだろう。「万葉集」にも「安積山影さへ見ゆる山の井の浅き心を我思はなくに」と詠まれている。
評 ・・・ 「井」は水が湧き出る泉のことで、井戸ののことではない。
井は、などさしもあさきためしになりはじめけん。
孟嘗君 姓は田
あしひきの山井の水はこおれるをいかなるひものとくるなるらむ
うわごおりあわにむすべるひもなればかざす日かげにゆるぶばかりを
氷面紐
氷が解ける結んだ紐が解ける
小兵衛といふが、赤紐のとけたるを、「これ結ばばや」といへば。実方の中将よりてつくろふに、ただならず、「あしひきの山井の水はこおれるを・・・」といひかく。年わかき人の、さる懸想のほどはいひにくきにや、返しもせず。
あなたはまだお若すぎてその心は男の気持ちなどおわかりにならず、まだこおっている山の井のようですのに、どうしてまた、ひも(氷面)がとけたんでしょうね、となぞをかけたのだ。小兵衛はまだ年若いひとで人前でそんなことをいわれて、はずかしいので返歌もしなかった。
'A wintry indifferencefreezes the well's blue watersto a knot of ice.How might I melt the cordand loosen its ice knot?'
The cord's knot is looseas ice on the water's surface.In finds itself undoneby the warm sunlight of a garlandof festive fern leaves in the hair.
氷が張ることを「結ぶ」と呼ぶ
蘭省花時錦帳下
廬山雨夜草庵中終身膠漆心應在
'How should it end, tell me?'
遺愛寺鐘欹枕聴香炉峰雪撥簾看
「これになにを書きましょうね。帝は「史記」という本をお写させなさいましたそうよ。」と、宮さまがおっしゃるので、「枕のことばをあつめて書きしたら。」と申し上げた。書を枕にしてねむる白氏のことを思いだして、こころにうかぶことばの数々に、魂をこめてのこしたらと思ったのだ。
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