■ 今朝、5時前にラジオの音がうるさくて起きると、あすへの言葉・師匠を語る、で、みなみごう、という人が井伏鱒二について語っていた。
■ 以前、「井伏鱒二・厄除け詩集・1992年6月30日、第6刷発行・筑摩書房」の装丁が気に入ったので、こんな感じの本が作りたいと、父の歌集「たんころりんの歌・1997年3月16日・丸善株式会社京都河原町店」を自費出版した。
■ 吹田市図書館にも寄贈したが、おそらく、誰にも貸し出しはされていないだろう。
----------------------------------------------------------------------------------------------------
ことば、と、型 .
■ その後、「松下緑・漢詩に遊ぶ・読んで楽しい七五訳・2006年7月25日・集英社文庫」を読んで、・・・
■ 土屋康男が、井伏鱒二の漢詩訳は、江戸時代の潜魚庵・中島魚坊の引き写しである。また、向井敏も、その用語と語法のほとんどを潜魚庵に負うていたことを改めて知らされる」としている、と。
■ なんちゅうこっちゃ、と当時憤慨した。
■ まあいいか。
■ 松下緑さんの訳詩もいくつかあげておこう。
■ 唐詩選など読んでいる人は元の詩は分かるだろう。よく知られている詩ばかりだ。
人はわかれてゆくものを 松下緑
金のさかずきひといきに
ほして返してしれたまえ
花がひらけばあめかぜに
人はわかれてゆくものを
つきぬ思いは故郷(くに)のこと
霜かとまごう月あかり
旅のまくらを照すかな
窓のむこうは山の月
つきぬ思いは故郷のこと
おぬしひとりて眠られまいぞ
秋のよふけのひとこいしさに
さんぽしながら歌くちずさむ
山の小屋にはまつかさ落ちて
おぬしひとりで眠られまいぞ
ねむたい朝のゆめごこち
ねむたい朝のゆめごこち
ちゅんちゅん雀も鳴いている
昨夜ひとばん雨風あれた
花もよっぽど散ったろう
あれが地酒で名高い村よ
花のさかりにつめたい雨で
旅の身空は寒うてならぬ
坊や何処ぞに飲み屋はないか
「あれが地酒で名高い村よ」
■ 英語では「牧童」のことを cowboy という。「坊や」はないだろう。
--------------------------------------------------
■ ・・・