2025年9月9日火曜日

はばかりの関、と、萩の葉の うへはつれなき 夏草も しもはかくこそ 思ひみだるる  遊水


■ 2025-09-08 
■ 藤原実方は藤原行成の冠を叩き落として、「歌枕見て参れ」と陸奥の国に左遷された、京に戻ることはなかった、という逸話があるようだ。

かくとだにえやはいぶきのさしも草さしも知らじな燃ゆる思ひを  藤原実方(後拾遺612)
時のまも心は空になるものをいかで過ぐしし昔なるらむ  藤原実方(拾遺850)

世の中いとさわがしき年、とほき人のもとに、萩の青き下葉の黄ばみたるに書きつけて、六月ばかりに
これを見ようへはつれなき夏草も下はかくこそ思ひみだるれ  清少納言(続千載1073)
萩の葉の うへはつれなき 夏草も しもはかくこそ 思ひみだるる  遊水

■ 枕草子・111段 or 114段・関は、がある。
■ 「ただごえの関、と、はばかりの関とでは、ことばからひきだされる連想が大ちがいだ」と、大庭みな子は訳している。
■ 「はばかりの関」という名前はよく知られているのだろうか。
■ 藤原実方に次の歌がある。

やすらはで思ひたちにし東路に ありけるものを はばかりの関  藤原実方(後拾遺1136)

■ 二人に関係はいかに。