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英訳・百人一首
■ たまたま、日本経済新聞の記事を読んで、・・・
■ 自分でも英訳する過程で、・・・
■ 百人一首は、案外誤解されているのかも、という気がした。
■ たとえば、小野小町の歌
- ■ 日本の「花」の代表格は桜だけれど、・・・
■ 花の香、というと、梅や橘などがある。
■ そして、長雨の頃の花といえば紫陽花だ。
- hydrangea's flowers change colors one by one,
- to die
- I was looking at the long rainy days
- and I noticed
- my appearance and life is same too
■ ・・・このように訳した。
■ 「花」が桜では意味的にそぐわない。
■ 今では、「花」は桜だという刷り込みがなされてしまっているが、・・・
■ それはいつ頃からなのだろうと思う。
- はなのいろは うつりにけりな いたずらに わがみよにふる ながめせしまに
■ このうたの「はな」は桜ではない。
■ 上の句、「花の色は 移りにけりな 徒に」と、・・・
■ 下の句、「我が身世にふる 眺めせしまに」は、理知的につながっているはずだ。
■ 花の色を自分の容姿になぞらえている。
■ 絶世の美女と言われた小野小町だからこそ、容姿の衰えが気にかかるのだ。
- ■ 梅雨の季節に外に出ず、ただ紫陽花を眺めていると、・・・
- ■ 花の色の変化が分かる。
- ■ 視覚的に明確である。
■ このとき既にお肌の曲がり角を過ぎた作者は、・・・
■ うつうつとした気持ちを歌にせずにはいられなかった。
■ それが才女の悩みでもある。
■ しかし、このように詠まれると、・・・
■ 誰にでも納得でき、納得せざるをえないのだ。
■ 小野小町ばかりではなく、世の女性、世界中の女性にあてはまることだから、・・・
■ 藤原定家が彼女の代表作として取り上げないことはなかった。