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■ 順徳院の「ももしきや」を100番と置いた時、99番は必然的にその父の歌になる。
■ 平安から武士の治める鎌倉時代へと移った時の歌として百人一首の歌はこれでよい。
■ この歌で、後鳥羽院より選者の定家自身の立場の優位性を表すことができたと思われる。
99 み吉野の高嶺の櫻散りにけり嵐も白き春の曙 後鳥羽院 塚本邦雄 選
- 月夜よし夜よしと誰につげやらむ花あたらしき春のふるさと 後鳥羽院
■ こんな歌も拾っている。
■ こうした歌を選べるような世の中であればよかったが、自由にはなれない立場であった。
■ いわば、それが後鳥羽院の運命だったと言える。
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あのころの あいとねたみと うらぎりの
よををおもうゆえ ものおもうみは 遊水